3.災害に強く、みどりに溢れる美しい街
豪雨対策にグリーンインフラを区民と共に
自然災害が頻発する時代に、都市に問われるのは修復力(レジリエンス)のあるしなやかな強さです。豪雨対策に従来までのハートインフラ(下水道)の他に、大地や樹木が水をたくわえる力を応用したグリーンインフラを区民と共に創ります。都市部でありながら、みどりに溢れる街はコミュニティを豊かなものにします。
実績
東日本大震災被災地支援で、2012年より南三陸町、気仙沼市に職員長期派遣。2017年より熊本市にも派遣。震災被災者に応急仮設住宅提供。東日本大震災復興支援金は8年間で1億4千万円となり、被災自治体に送り続けました。
災害対策総点検(2011年)以後、各まちづくりセンターで防災塾を開催し、住民の手に夜「地区防災計画」をつくりました。スタンドパイプ451ヵ所、防火水槽13ヵ所設置。豪雨対策で「土のうステーション」52ヵ所設置。不燃化特区内の老朽建築物の不燃化建替え等に611件の助成を実施しました。 緊急時や災害時には消防車や救急車の通行や避難路となり、日常では介護の送迎や人や自転車の安全な通行となる狭あい道路42,670mや地先道路3,446mをはじめ、都市計画道路と主要生活道路1,965mの整備を進めました。東京ドームの2・4倍におよぶ112,090㎡の区立公園を35ヵ所で整備し、民有地のみどりなど区民参加を進め、みどり率の減少を反転させました。
これからの政策
すでに締結した災害時相互応援協定を生かし、災害時の自治体間連携を強めます。建設業を中心とした区内事業者と連携し、災害時の緊急復興体制を緊密なものにします。防災塾を通してつくられた地区防災計画を周知し、更新します。
豪雨対策の要として、ハードインフラ整備促進と共に、雨水を地中で受け止める区民参加のグリーンインフラを推進します。雨水タンク、雨水浸透升、浸透性舗装に力を入れます。木造住宅密集地域の不燃化を促進し、狭あい道路、地先道路、主要生活道路のネットワークをつくります。電線地中化を推進します。玉川野毛町公園や上用賀公園の拡張整備を進め、みどり率33パーセントをめざします。
秩序ある開発を誘導し、街のにぎわいを大切に
実績
「世田谷区基本構想」(2013年)では、「歩いて楽しい街づくり」を打ち出して、「街並みは守りつつ、秩序ある開発を誘導し、新しい魅力も感じられるよう都市をデザインする」としました。
小田急線地下化工事が終了した下北沢周辺では、線路跡地の整備・活用のための、地域住民と情報提供や意見交換を行う「北沢デザイン会議」が開催され、「まちの魅力」を高めるためテーマ別に議論する「北沢PR戦略会議」も開催され、参加と協働の街づくりを展開しています。
また、京王線連続立体交差事業にともなう駅周辺の街づくりの意見募集、側道整備を進めています。交通不便地域の解消のために、住民参加の議論を重ね、ワゴン車等の運行をめざします。
これからの政策
街づくりのプロセスに時間をかけ、議論を積み上げていく「参加と協働」の街づくりを広げます。 下北沢・二子玉川・三軒茶屋の三地域を「広域生活・文化拠点」として、世田谷区の顔として文化・情報・ビジネス・商業と多様な価値を発信し、世界にひらかれた多文化共生のまちづくりを進めます。